フロントアクスルの交換を終えて初めての週末。夏の間、山火事がひどく近づくことのできなかったバンクーバーから北へ300 kmほど離れたLillooetへ向かい、長距離の高速走行と四駆の必要ない簡単なダートとオフロードを走りキャンプすることにした。およそ一ヶ月ぶりのキャンプだ。前日の夜に修理のためにおろしていたルーフトップテントや道具類をクルマに戻す。Oct 1-2の一泊。
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Google Mapでは出てこないがPembertonからLillooetはこのように一筆書きのルートがある
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Oct 1 2023 (Day1)
7:40 am Vancouverを朝早く出発してガソリンを満タンにし、hwy 99に乗り北へと向かう。ハイウェイに乗るまでの道は渋滞もなく快適。
9:31 am 2時間弱でWhistlerまで走りGreen Lakeで休憩することに。気温は5Cとかなり寒いが秋晴れが本当に綺麗だ。途中の山の頂上には新雪が少しずつ見えてくる。
10:10 am Pembertonにすぐ到着し、犬と人間のトイレ休憩。AG Foodで水や鶏肉など必要なものを買い込む。このままhwy 99を北上し、Lillooetまで向かうことにする。距離は100 km大したことないが、ここからハイウェイとは呼べないような片側一車線、急カーブの登り坂が延々と続く。Pemberton-Lillooetはおよそ一時間半くらいだ。多くのカーブは20 km/h制限なので、下道よりも速度が出せない(出しようがない)。ちなみにPemberton-Lillooetの間は人間が住んでいないので、この100 kmの間では給油できないので注意。
11:34 am ハイウェイ沿いに見えてきたDuffly Lakeに到着。秋晴れで雪山が湖に映り込み、最高の景色だ。View pointに適当にクルマを止めて、オーニングを出してさっとラーメンを作り昼ごはんにする。
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新雪が山を覆い始めた |
1:25 pm Lillooetの数キロ手前のSeton Lakeは立ち寄りたかったポイントの一つ。雲が陰り始めていたがエメラルドグリーンの湖が広がる。湖岸には海から遡上して力尽きたトラウトやサケが大量に死んで腐敗臭が漂っていた。秋が終わろうとしている。ほとんどはクマに食べられたのだろうか。それにしても400 km近く海から遡上してこうして生まれた故郷に戻ってくるのはすごいな。体はぼろぼろに傷つき、鱗が剥がれて白くなってしまったトラウトが何匹も浅瀬を泳いでいた。初めて遡上した魚を見ることができた。
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長旅を終えて力尽きたトラウト |
1:53 pm Lillooetにようやく到着。1年半振りくらいだろうか。潰れたパン屋は相変わらずfor saleのまま。潰れたスーパーはなぜか営業を再開していた。ここで給油。ここからhwy 99を降りてBridge River Roadを使ってさらに東にあるCarpenter Lakeとその先にあるGold Bridgeという集落を目指す。このあたりで疲れたところでキャンプをしたいところ。Carpenter Lakeは巨大な湖で東西に70 km近くある。Bridge River Rdは途中から舗装路ではなくなり、砂利と土のダートへと変わっていく。Bridge Riverを走り続ける。道のすぐ脇は数百メートル下を流れるBridge Riverへの崖となっている。
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美しいダートがどこまでも続く |
3:55 pm 途中で休憩を挟み、湖岸を走り、Carpenter Lakeの端に到着する。BC Hydroがここで水力発電をしているよう。湯を沸かし、インスタントコーヒーを入れてしばし湖岸で休憩。ぼちぼち夕飯とキャンプ地を探そうということになる。
5:33 pm Carpenter Lake RoadからMarshall Creek Roadに入り、そこから10 kmくらい進む。二駆でも問題なかった。よかった。途中、何頭かの牛に遭遇。Marshall Lakeという小さな湖岸沿いに3つだけ机のあるcamp siteを発見。誰もいない。ここをキャンプ地にしよう。のどかな場所だ。寒いのでさっそく火を起こし暖を取ることに。およそ半年ぶりの焚き火だ。燃える薪をただぼーっと見つめ、パチパチと薪が燃える音に耳を傾ける時間が続く。ルーフトップテントを広げる。夕飯は、鶏肉で水炊き鍋。締めはラーメン。身体が温まり冬には最高の料理だ。どんどん気温が下がる。おそらく明け方には5度くらいになるだろう。薪を燃やし続け暖を取る。土だらけの犬の足を洗い、後部座席で寝かせる。11時頃には大人も就寝。
- 移動距離: 354 km
- 総移動距離: 354 km
Oct 2 (Day 2)
7:00 am 起床。寒いのでさっそく火を起こす。雲の隙間からほんの10分くらいだけ朝日で湖が薄い赤色に染まっている。湖面には靄が立ち込める。だらだらと片付けてCarpenter Lakeを更に西へと向かう。
11:12 am Carpenter Lakeの端にある小さな村Gold Bridgeに着く。Wikipediaによると1900年代にBCで最も金が多く採掘された炭鉱で、その後掘り尽くしてほぼゴーストタウンとなってしまった場所。しかしながら村にはモーテル、General store、そして野ざらしになったEssoのガソリンスタンドがあり、およそ40人が生活しているらしい。無人のスタンドで念のため給油しようとすると、おばちゃんがタンクの蓋を開けて棒を差し込みなにか作業している。別にガススタの店員ではない。なぜかよく分からないが、月に一度タンクの中のガソリンの残量をこうして測っているらしい。初回になぜかIDを発行する必要があり、その使い方を丁寧に教えてくれてとても助かった。その発行したIDはべつに必要ないのだが、そのステップを踏まないと給油ができないのだ。あとでわかったことだが、Gold Bridgeの数キロ先にあるBralorneは完全に廃墟となったゴーストタウンで、誰も住んでいない場所のようだ。またその先にはPioneer mineという閉山した金鉱もあり、ぜひまた訪ねたい。
Gold Bridgeについた頃から雲域が怪しくなり、雨が降ってきた。地図を見るとHurley River Forest Service RoadがPemberton Meadowまで70 kmほどの山道で繋がっていることがわかった。これを使うとhwy 99で2時間以上かかる道が1時間くらいで山越えできてしまう。道がどれくらい荒れているのか、四駆がないと登れない急斜面があるのか分からないがガソリンは十分にあるので、引き返すことも念頭に行ってみよう。剥き出しの岩が多くある場所もあり標高は最高で1,384 mだったが、二駆でも問題なく走破することができた。雨量がかなり多かった。その後Upper Lillooet River Forest Service Roadへと合流してようやく舗装路 (Pemberton Meadow Road)へ。
12:54 pm 雨もひどいのでマクドナルドで昼ごはんにする。
1:39 pm Hwy 99で帰路。まだ昼なのでひとまずSquamishまで行くことにする。
2:56 pm SquamishのFox&Oakでコーヒーを飲んで休憩。ドーナツも美味しいがシングルオリジンのドリップコーヒーがうまい。そしてバンクーバーへ。
4:37 pm 帰宅。一泊ではもったいないようなエリアだ。また雪が降る前に掘り下げる必要あり。フロントエンドを作り直したジープで657 kmを問題なく走り切ることができて一安心。
- 移動距離: 303 km
- 総移動距離: 657 km