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2024年8月15日木曜日

JeepのDana44リアデフのオイル交換

JeepのDana44リアデフのオイル交換(227,130キロ)。前回は、4.88にギアを交換したときなので、おおよそ17,000km。2万キロか1年くらいを目安に交換しているので、少し早いが悪いことはない。フロントは年始にデフを取り出したときにオイル交換しているので今回は不要。

デフの中を見るのはいつも少し怖いものだ。リングギア、ピニオンギア、サイドギアとスパイダーギアの歯は見た感じ全く欠けたりしていなかった。ギアが削れた屑もない。デフカバーをペイントして、Lucas oilのSAE 80W-90を2Lくらい補充して終わり。カバーのボルトは30ft-lbsで締める。毎回、Black RTVでシールするのが汚れて嫌なので何度も使えるデフ用のガスケットを次回は使いたい。

デフの中は問題なし

なんとなく赤にペイントしてリフレッシュして見栄え良し

2024年6月21日金曜日

Jeep JK ウォーターポンプやプーリー、ベルトの交換

 本格的に夏が始まる前にウォーターポンプとプーリーなど一式を交換しておいた。交換したパーツは以下の通り。ウォーターポンプはおそらくずっと交換されてないので、予備的に交換。219,950キロも動いた。プーリーはベアリングが完全にダメになって指でくるくると回ってしまう始末。

  • サーペンティンベルト (Bando 6PK2285 OEM Quality Serpentine Belt; $38)
  • アイドラープーリー (ACDelco 38018 Professional Idler Pulley; $34) 
  • *テンショナープーリー
  • ウォーターポンプ (Mopar純正 4666044AA $136.58)
  • クーラント液 1ガロン (50/50) Zerex ZXGO51 G-05 Antifreeze; $40) *1:1で混ぜて使うもの
  • イオン交換水 1ガロン $10くらい (Canadian Tire)

*テンショナープーリーは一式のパーツになってプーリーのみは交換不可だが、分解してプーリーのみを交換できる。サイズはアイドラープーリーと同じ。
これに加えて、ラジエーターにクーラント液を補充するときに使う専用の漏斗 (EPAuto Spill Proof Radiator Coolant Filling Funnel Kit)をamazonで$30くらいで買った。

特に難しいことはなくスムーズ。ベルトを外してウォーターポンプのボルトを緩め始めると、どばどばとクーラントがエンジンブロックから出てくるので、下に大きめのバケツを用意しておく。最終的に3ガロンくらい出た。Moparの純正ウォーターポンプにはガスケットも付属してきたので、それを使った。不要という人もいるが念の為、耐熱性RTVを薄く塗って軽くボルトを占めて、1時間くらいたったあとにトルクスペックに締めた。ウォーターポンプのボルトは105 in. lbs、プーリーは250 in. lbs (ft. lbsではないので注意!)。
新品のウォーターポンプ

ラジエーターの蓋を開けてろうとを差し込み、クーラント液を入れていく。エンジンをかけて、ヒーターをONに。このままアイドルを20分くらい続けて、サーモスタットが開くのを待つ。ホースから空気がどんどん出てくる。その度にクーラントを足していく。なかの空気を完全に抜くため、upper radiator hose (エンジンからラジエーターに行くホース)を手で揉むとホースの中の空気がより効率的に抜ける。途中、ガスケットからの漏れがないか随時確認。

クーラントを補充中

液量に変化がなくなったら試運転。サーモスタットの温度を気にしながら走って、オーバーヒートなどがないかをチェック。

これまでにウォーターポンプに問題はなかったが、予備的な整備ということで、水回りとベルトやプーリーなどを一緒に交換しておいた。何かの作業をする際に外したり、一緒に動くパーツは同時に交換しておくと作業量も減るし楽だ。ボールジョイントを交換するならユニバーサルジョイントやブレーキも一緒にやっておこうというのと同じ。






2024年1月3日水曜日

ディファレンシャルギアの不調と修理

V6 3.8Lは車重に対して非力なエンジン(202 hp / 237 lb/ft)で、そこにさらに重くて大きな大径タイヤを履かせると登り坂などでの運転は楽しいものではない。もともとのギア比は、3.73:1なのでこれを4.88にre-gearすることで、パフォーマンスとくに1,500–2,000 rpm付近でのトルクが非常に高まり、33インチのMTタイヤでも、本当に運転しやすくなった。特に3速でも80 km/h以上を維持することがきつかった傾斜の厳しい長い高速の登り坂を、4速でも快適に運転できるようになった。オフでの走行時、きつい下り坂でとにかく減速してコントロールしたい場合にその威力を発揮した。4LOで1速に入れると、3–5 km/hくらいを維持でき、ブレーキングする必要がほぼない。これはより正確にクルマをコントロールし、さらにブレーキのオーバーヒートも防ぐことができる。

ところで、日本語だとこのギア比を交換することをファイナルダウンというそうですが、和製英語でしょうか。北米では一度も聞いたことがない。Re-gearかgear swapと普通は言います。日本語と英語で、名称が異なる部品もある。例えば、日本語でドライブシャフトはこちらでは、アクスルシャフト (Axle shaft)に対応しているし、こちらでのDrive shaftは日本だとプロペラシャフトというみたいですね。

フロントのデフは、夏に一式自分でアクスルを交換したときに前のオーナーが4.88:1のRing/Pinion GearとAussie製のLunch box lockerを取り付けていたので、リアのみショップでSpicer製のギアに交換してもらった。また、Limited Slip Differentialのクラッチが摩耗して壊れていたので、これも強化されたクラッチプレートに交換してもらった。ランチボックスロッカーは、日本ではほぼ馴染みがないものかと思うが、これはキャリアに入れた2つのプレートが4WDにしたときに左右のアクスルシャフトをロックすることで、トルクの分配を1:1にするというもの。オフロードでは非常に強力だ。2WDにおいては、プレートがラチェットのような動きをするため、プレート同士が擦れあって、左右の回転差を吸収する。このため、普通にストリートでも走行できる。というか、2WDではほとんどの状況でロッカーが入っていることを感じ取ることができない。

問題は右にステアリングを大きく切ったときのみ、2WDにおいても、ロックしてしまい、タイヤがガガガッと地面を擦ってしまうような振る舞いをしていることだった。おそらくだが、雪山で下に雪で隠れた深い穴のような場所にタイヤを当ててしまい、これによって、助席側のアクスルハウジングがわずかに曲がってしまい、二駆においても回転時にシャフトから余計なトルクがロッカーのプレートにかかり、カチャカチャと回転差を吸収すべきところをロックしてしまうような振る舞いをしているのだろう。このような可能性について、Jeepグループの一人から指摘され、とても納得した。仕組みについて、可能性について、詳しい人の意見はとても参考になった。この見立てが正しければ、Aussieロッカーを取り外し、オープン(左右のタイヤは別々に回転する)にすれば、暫定的には解決できそうだという。

キャリアは今のものを使えばよく、ロッカーを摘出して、かわりにスパイダーギアとサイドギアをスラストワッシャーとともにインストールすればよい。こう書くと非常に簡単だが、デフの中身をすべて取り出す必要があるため、タイヤ、ブレーキ、ベアリングアセンブリー、そしてアクスルシャフトを取り出すとようやくデフを取り出せる。

問題はSpider/Side gearsをどのようにして手に入れるか。新品がかなり高く400ドル以上する。地元のJeepグループに聞いてみると、家から80 kmくらい離れたMaple RidgeにDana 30のopen carrierを持っている人がいるとのことで、早速家に取りにいくことに。150ドル。話が盛り上がり一時間くらい雑談して帰宅。天気のいい週末に取り掛かろう。

デフを取り出す直前。タイロッドを外すと随分と作業がしやすくなった。

左右のベアリングキャップと古いシール

慣れているので、左右で20分づつくらい。ついでに、アクスルのシールもいいタイミングなので交換することに。左右に2本づつあるボルト、リングギアとキャリアの接点などにペンにマーキングしてもとの位置に完全に戻せるようにしておく。アクスルのシールには、専用工具があるととても便利で、amazonで事前に注文しておいた。念のため、ハウジングとの接点にはシリコンのRTVをつけておいた。これで漏れないはず。

中をきれいにして、新しいシールをプレスしたところ

ロッカーを取り出した。まずは中身のプレートをバラしていく。目立ったキズや欠けた部分などはなし。
Aussieロッカー

また、直接関係はないが、運転席側のUジョイントのキャップが外れてしまい、交換が必要だったので、これもやる。プレスで古いをジョイントを抜き出し、新しいUジョイントをインストール。固着しているので、結構な時間がかかってしまった。

アクスルのUジョイントの交換

もらってきたDana 30のキャリアから、Spider/Side gearsを取り出し、ロッカーを取り出したキャリアに組み込んでいく。Side gearのワッシャーは自分のものを使った。どうも貰ったキャリアに入ったワッシャーは僅かに厚い。クリアランスなども問題なく、きれいに組み込むことができた。ほっと一安心。規定にトルクで組み付けて、デフに戻す。そして逆順にすべてを取り付け直していく。

オープンキャリアとなったDana 30

テスト走行を行ったところ、以前に確認された2WDで右に旋回したときに感じたタイヤのロックが解消された。作業自体は一日半くらいかかったが、それ以上に、ここには書いていないが、一度デフを開けてロッカーを取り出し問題がないかを確認してもとに戻す作業をしているのだった。ギアをMaple Ridgeまで取りに行ったり、結構たいへんだったが、こうしてまたスムーズに走れるようになってよかった。また、2割程度の燃費が向上した。これは2WD時にもタイヤがロックしており、変な抵抗が生まれていたからだろうと思う。

走破性という意味では今回の組付けによってオープンキャリアになってしまい、以前よりトラクション性能は確実に劣ることになるが、これはまたいつかの機会に改良したい。














2023年9月28日木曜日

Jeep JK Dana 30 Front Axle Swap Project フロントアクスルの交換

BC州Whistler近くのかなりラフな岩場を走行中、50cmほどの深い溝に助席側のタイヤを強く当ててしまい、この結果、フロントアクスル (Dana 30) のハウジング部分を曲げてしまった。そしてその後、まさかアクスルが曲がっているとは知らず、家に帰る途中の高速走行の負荷によって、コントロールアームがアクスルに溶接されたブラケットが完全に折れ曲がってしまった。1ヶ月以上、保険屋やクルマ屋とのストレスフルなやり取りに痺れを切らし、自力で1から直すことを決意。以下はその記録。これまでの修理の中で最も長い工数と時間をかけたプロジェクトとなった。

折れたコントロールアームの溶接部分
ハウジングが曲がってコイルが湾曲している

Day 0 - 9/11/2023

Facebookマーケットで掘り出し物の中古アクスルを見つけ、オーナーの家に夜、Dana 30アクスルを早速取りに行くことになった。VacouverからLangleyまで高速に乗って往復2時間ほど。早速現物を見せてもらう。ギア比4.88にさらにAussie製のlunchbox lockerがついている。なんと$400で取引成立。ありえない価格だ。。新品でギアの入ったアクスルを買おうとすると、$6,000以上は確実にする。本当にラッキーだ。2010年のモデルなのでそれなりに使い込まれているが、固着したサビを落とせばきれいになるだろう。オーナーは40インチのタイヤを履くためにより頑丈なJ8アクスルに交換したため、不要になったとのこと。いいジープオーナーだった。レンタカーに乗せて家まで帰る。重い!ちなみにこのアクスル、70か80キロ近くあり腰がおかしくなりそうだ。家に帰って中のディファレンシャルギアの状態を確認。金属片などもなく、全く問題なさそうだ。さてプロジェクト開始。

新しいデフの確認中


Day 1 - 9/12/2023

80キロのアクスルをなんとかジャックに乗せて作業開始。固着した砂、泥、サビをグラインダーと金属のワイヤーブラシで徹底的にとっていく。ものすごい量のサビが取れる。

Day 2 - 9/13/2023

引き続き錆取り作業。サビはほとんど取れた。

Day 3 - 9/14/2023

新しいアクスルには古いボールジョイントがついたままになっていた。正確には、前のオーナーは完全に固着したジョイントを外せず、無理やりボルトを切断し、ステアリングナックルを取り外していた。ボールジョイント用の専用工具で抜こうとするがびくともしない。長さ60cmくらいの大きなレンチを使ってもびくともしない。トルクが足りないか?Youtubeで何度も動画を見ては試すが、うまくいかない。潤滑スプレーをかけても全く効果なし。数時間粘ったところで、気が折れそうになる。これが外せないと次の段階には進めない・・・。気を取り直して、大きなハンマーとプロパンのバーナーをamazonで追加で購入。明日に持ち越し。

Day 4 - 9/15/2023

ボールジョイントの取り外し再挑戦。特殊工具をセットしたあと、限界までトルクを掛けて締める。そしてハンマーでアクスルのinner axle Cをとにかく叩きまくる。叩いては少し締めるを何度か繰り返すと遂にボールジョイント (Upper Ball Joint)が取れた。達成感がすごい。そのまま、残りの3箇所も同じような要領で外すことに成功。これは初めての交換だったからか?一つが外れるまで特殊工具の使い方が合っているのかさえ自信がなく、難しかった。ジョイントの接合部分のサビを徹底的に落とす。錆転換剤のキット (POR-15)で赤錆を転換してアクスルを水洗いし、乾かしてから黒の塗料でペイント。仕上がりはまずまずだ。新品のアクスルのようだ。秋晴れが続き作業が進んだ。

サビを取り除き綺麗になったアクスル

Day 5 - 9/16/2023

デフのカバーをきれいに磨き、赤色にペイント。下回りは黒なので差し色が映える。新しいアクスルは、前のオーナーが使っていた左右のアクスルシャフトもついてきたが、ジョイント部分にガタが来ており、内部のグリスはほとんどなくなっていそうだった。これはいい機会だと考え、予備的なメンテナンスも含めてユニバーサルジョイント (U-Joint)の交換を行うことにした。ところがこのシャフトは比較的柔らかい金属でできており、ジョイントを外すときにハンマーを何度も当ててしまい(固着していた)、その結果、シャフトの耳の部分を曲げてしまった・・・初心者のミスだ。また、新しいSpicer製のUジョイントのサイズが0.5mmほど大きく、ハンマーで叩かないと入らないことも原因だった。これは結局、違うブランドMoogのUジョイントを買うことで解決した。


新品のようなアクスルになった

Day 6 - 9/17/2023

新品のボールジョイントが届いたので、外したときと逆の方法で4つを取り付けていく。金属の穴に金属のジョイントを相当な力をかけてプレスしないといけない。この作業も簡単ではなかった。途中、何度か動画を見直し、やり方が正しいのかを確認しつつ、進めた。4時間くらいはかかってしまったと思う。しかしボールジョイントの交換は二度とやりたくないないなあ。本当にうんざりだ。次回必要ならクルマ屋に頼むかな。こうして1週間かけて、新しいアクスルの下準備が完全に整った。

やっとの思いで入ったボールジョイント

Day 7 - 9/20/2023

ついにジープ側の作業開始!通常はアクスルにジャックを固定するが、今回はアクスル全体を外すので、左右のフレーム側にジャックを固定して、フロントのタイヤを外す。ここから、とにかくフロントアクスルにつながるすべてのパーツ類を外して行く作業だ。スキッドプレート、フロントドライブシャフト、タイロッド、ドラッグリンク、トラックバー、スウェイバーリンク、ステアリングスタビライザー、そしてブレーキローターとキャリパーを外す。アクスルは、この段階で、上下のコントロールアームのみで、クルマのフレームと繋がっている状態。作業を特に問題なく進んだ。

色々なパーツを外していく

Day 8 - 9/21/2023

ブレーキが外れたので、次はホイールハブアッセンブリ (ハブとベアリングが一体化したパーツ)をアクスルシャフトから外そうとするが、完全に固着して動かない。潤滑スプレーをかけまくり、ハンマーでハブ部分を叩きまくる。そうすると数ミリの隙間が開いてきた。この隙間に潤滑スプレーを更にかけて、少しずつ外していくと最終的にアッセンブリを外すことに成功。ナックルとの接合部分の固着が激しく、フォーラムを読み漁っていると、交換した方がよいとのことなので、左右とも新品のパーツを発注。新しいスピードセンサーもついてくるもの。このホイールハブは、20万キロも動いたので十分な役目を果たしただろう。その後、左右のステアリングナックルを外し、アクスルシャフトを無事に抜き出すこともできた。助席側のシャフトは少し抜きづらかったが、これはアクスルハウジングが確実に曲がっていることの左証だろう。左右どちらのスプラインも欠けたりはしていなかった。

Day 9 - 9/23/2023

前日は雨がひどく作業できず。この日も夕飯を食べたあとからすぐに作業開始。ショックアブソーバーを外し、左右のコイルスプリングを外す。フロアージャッキを噛ませた後、前にアクスルを動かすことで、抜き出すことができた。そして、遂に古い曲がったアクスルを取り出すことに成功。


壊れたアクスルが姿をあらわした

曲がって変形したアクスルが摘出されたとこ古いアクスルからバンプストップの延長ブラケットとトラックバーのブラケットを外し、新しいアクスルに取り付ける。トラックバーのブラケットにあるボルトの一つがどうしてもはまらないので、新しいアクスルにドリルで穴を開けて加工し対応。そして、新しいアクスルを運び込み、少しずつフロアージャッキで位置を調整し、アッパーコントロールアームをまず固定し、そのあと新しく買ったロワーも固定する。これでクルマとアクスルが仮止めされた。このあとに、タイロッド、ドラッグリンク、スウェイバーリンクを新しいアクスルに仮止めした。ショックはスプリングコンプレッサーを使い圧縮したあとにインストール。ここまで来ると完成にかなり近づいてきた実感がある。日付が変わる頃に作業終了。

新しいアクスルがインストールされたところ

Day 10 - 9/24/2023

ボールジョイントおよびコントロールアームにグリスを注入。ブレーキパッドやキャリパー、ローターなどの砂やホコリなどをブラシできれいに掃除。スピードセンサーをホイールハブアッセンブリから外す。センサーがエンジンベイの手の非常に届きにくいところにあり、手こずる。結局、フェンダーを外すことで作業がしやすくなった。途中で雨が降ってきたが気合で作業を続行。ついでいつぞやの牛糞がたくさんこびりついたフェンダーをきれいに掃除。さて、前回失敗してしまったユニバーサルジョイントの交換に違うブランドのパーツで再チャレンジ。いとも簡単にできてしまった。一安心だ。これで安心してアクスルシャフトを新しいデフに入れられた。ホイールハブアッセンブリを更に取り付け、ブレーキパッドにグリスを塗り、ブレーキをすべて取り付ける。ハブやキャリパー、アクスルナットをトルク締め。ジャッキで車体を更に持ち上げ、タイヤを取り付ける。一旦バッテリーを外し、トラクションコントロール関係のエラーをリセットする。ジープが元通りになってきたぞ。ブレーキクリーナーで、デフの中をきれいにし、表面を改めて磨き、ガスケットシールを塗ってカバーはめる。新しいデフオイルを注入。ジャッキをおろし、そしてテスト走行だ!

ついにプロジェクトは完了へ・・・

家の周りを恐る恐る走ってみる。約一ヶ月ぶりのジープの運転だ。走るぞ・・・。大通りに出て、50-60km/hくらいで走ってみる。ステアリングはかなり硬く、すぐにセンターに戻ってこないが問題なく運転できる。またステアリングが少し不安定だが危険なほどではない。ボールジョイントが新品なので、慣らしが必要だろう。そのまま20キロくらいテスト走行し家に戻る。雨の中の作業を終え、日付は変わっていた。

プロジェクトのまとめ

日を追うごとにステアリングは少しずつ安定しており、90km/hでの高速走行もできるようになった。ただ、アライメント後日クルマ屋でしてもらおうかと思う。さて、今回のアクスル交換にかかったパーツ代は以下の通り。

  • Dana 30 Complete Front Axle Assembly (4.88 gear ratio) x1: $400
  • Moog 371 Axle Universal Joint x2: $78
  • Ball Joint Set x1: $53
  • Rubicon Express Adjustable Front Lower Control Arms x1: $236
  • TeraFlex 9550 VSS Shock Absorbers (3-4 lifted) x4: $306
  • Moog Wheel Hub Assembly x2: $295

アクスルの交換について、当初、クルマ屋が出した見積もりはなんと$7,900だった。しかもこの見積もりには、Uジョイントやホイールハブアッセンブリの交換費用などは含まれておらず、おそらく$9,000 (100万円以上?)は覚悟しないといけなかっただろう。これほどの大改造・大修理を工賃タダで、更に破格でアクスルを譲ってもらうことができて本当にラッキーだったとしか言いようがない。下準備に1週間、実際の取り付けに1週間ほどを要した。冬の雨季が本格的に始まる前に終えられてほんとうに良かった。工数がとても多く、初めての作業ばかりだったために、経験のある人ならもっと早く終えることができただろう。

北米では、Dana30からRubicon Dana 44またはFord Dana 60へのアップグレードはよく聞くアップグレードだ。できればより頑丈なDana 44にアップグレードできればよかったが叶わなかった。また溶接や構造的な弱点を補強するためにトラスをつけてアクスルを強化するパーツ (Axle Truss Kits)もあるが溶接が必要なので、今の環境では難しい。いつか挑戦したい。また、ディファレンシャルギアはフロント4:88になったが、リアは3.73のため、このままでは四駆走行ができない。四駆として使うためには、リングギアとピニオンギアを4.88へと変更する必要がある。素人にはとてもできないので、専門ショップで頼もうと思う。

プロジェクトを終えることで、ソリッドアクスルを採用する四駆の構造への理解が非常に深まり、時間をかければ自分で全て直せるだろうという自信にも繋がった。今後の大きな糧となるだろう。